図書室の本「生きるんだ名犬パール」

生きるんだ!名犬パール (わたしの動物記 (6))
赤木 由子
ポプラ社
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図書室にある古い本を廃棄する作業にとりかかっています。で、見つけたのがこの本。
今は絶版です。すれて汚れてしまった表紙の絵には、オールドイングリッシュ
シープドッグらしき絵が描かれているので、その犬の話かな、と
その夜読んだら、とてもよい本でした。
作者が赤木由子さんだものね。戦争や障害について
深く考えさせられる本をたくさん書いている方です。
すぐに読める児童文学なのに、そして戦後まもない時期が
書かれいて、現在とは全く違う環境なのに、
「犬を飼うことの意味・価値」がこの1冊に
凝縮されているようで、心にしみました。
後書きの一文がそれを物語っています。
(パールと共に育った作者の長男たちが亡くなったパールの
思い出を話す場面です)

そして、話のしめくくりにきまって、わたしたちは、こういって
涙ぐむのです。
「にんげんにしろ、犬にしろ、どのように生きたかが問題で、
そこへいくとパールはまわりのひとから愛されて、
パールもまわりのひとが大すきで、いっしょにないたり、
わらったり、せいいっぱい生きたね。」
(後書きより引用)