プール開き、プールダウン・・・

 噛まれ事件後、チーのほっぺの傷は赤から青へ、そして黄色っぽくなり、今ではほとんど目立たなくなった。あれから、やった子のお母さんが様子をうかがう電話を下さったり、また足を運んで下さったりしていろいろと気遣ってくれた。もう十分すぎるほどである。この事件をきっかけに母親同士が友達になれたというのは皮肉というべきか?いやいや、神様が与えてくださったきっかけとして大事にしていこう。
 園では今日がプール開き。園に出かけてもプールを目にしたことのない私は、「プールはどこにあるのかねえ」と前々から不思議に思っていた。保育園時代は、小さなビニールプールや持ち運びができる簡易プールに入っていたからねえ、まさかそんなプールではないでしょう。朝、マーの体温がちょっと高めだったのが気になったものの大丈夫、プールを楽しんでおいで、と言って送り出した。暑い日になったので、プール開きにはもってこいだったろう、なんて思っていると、お昼過ぎ携帯に電話が。またいや〜な予感。そして的中。「お母さんですか、マーちゃんが頭が痛いといっていて、お熱も少しあります。」すぐに迎えにいくと、元気そうに出てきたんだけどね。チーと顔を合わせたら「ママ!?」ちょっとびっくりしたような顔をしていたけれど、「チーはバスで帰っておいで」といって、さっさと連れてきてしまった。
 熱もそんなに高いわけではなく、帰ってくるとさっそくいつものようにアイスを食べまくっている。心配ないな、この調子じゃ。ほどなくしてチーも帰ってきた。2人で始めてのプール体験を一生懸命話してくれる。「ママ、バスの止まっている向こうにプールがアッタんだよ。」「シャワーが冷タクテ、キャーって言ったんだよ。」「シンゾーがビックリしないようにタイソーするんだよ。」
 それから何度かマーの額に手を当て熱を気にしていたが、夜になると熱が上がってきた。ああ、やっぱりダメだったんだ、かわいそうに。夜中に高くならなきゃいいんだけれど・・・。2人を寝かしつけて、もう一度台所に行こうとしたとき、何の気なしにチーの額も触ってみた。「あれ?熱い?」慌てて体温計を当ててみると、ありゃりゃ、マーと同じ熱が出ている!うかつだった、かわいそうに、いつから出ていたんだろう?
 うちの双子は、「2人同時に病気になる」ということが今までなかった。必ずズレてかかっていた。水ぼうそうもインフルエンザもプール熱も・・・。働いている時は長引く休みがもどかしくて「どうして同時になってくれないのだ」などとよく思ったものだ。病気は一人ずつ、と勝手に思いこんでしまっていたんだな。慣れって恐ろしい・・・。ごめんね、チー!
 夜中、2人は39℃近くまで発熱、座薬の解熱剤は嫌がって拒否しウンウンうなりながら一晩を過ごす。明日は久しぶりの病院だ。しばらく2人揃ってお休みだな。おたふく以来休まずにがんばってきたから仕方ないか。ゆっくり静養させよう。