うかつに言えない

 昨日は2週間ぶりの出勤日で、今日はほっと一息つきたいと思っていたところが、幼稚園の来年度入園者の面接のため、11時でオチビたちは帰ってくる。朝、ちょっと疲れを見せながら「あ〜、今日は11時に帰ってきちゃうんだ、あっという間だなあ、そんなに早く帰ってこなくてもいいのにねえ」と恨めしそうに独り言を言ったつもりが、チーが「ママ、コドモのこと、ダイキライ?」と真顔で聞くので、おかしいやら反省するやら…で慌てて「ごめんなさい、コドモのこと大好きです、早く帰ってきてくれてウレシイなあ〜」と言いなおしました。ああ、どこでどう聞いているか、そしてどう解釈しているかわからないものだ、これからはうかつにものを言えないぞ〜とこのごろ特に思うのです。
 わたしが仕事をやめてから財布の紐がきつくなり、ついつい「お金がないからだめ」と子供たちにも言ってしまう日々、不満そうな顔の2人に「じゃあ、ママがお家にいないでお仕事ずうっと行ってもいいの?」ととどめをさす?ことも。「ううん、オウチにイタほうがイイ」というかわいい返事にうっとりしている母でありますが、近くに住む同じ園の友達のお母さんが、最近になってヤクルトおばさんの仕事に出始めたのを知った。思わず「Rちゃんのお母さん、えらいよねえ、お仕事始めたんだって」というと、オチビたちも「そうだよ、Rちゃん、いつもアズカリホイクさんでノコッテいるもの」とちゃんと事情を知っている。「Rちゃんもエライねえ〜」と感心していると、マーが「Rちゃんちおうち、お金がイ〜ッパイになるんだ」とうらやましそうに言うので、その現実じみた発言にドキっとさせられた母でありました。ああ、お金のことで心配させたり、かこつけたりするのはいかんなあ、と反省です。その日の夕方、テレビをみているといろいろな種類のペットが出てきて、特に犬たちのかわいさにくぎ付けのオチビでした。そしてまた一言「カワイイね〜、でもお金がすごくタカイから買えナイヨ」とマーがいうと、今度はチーが「でも、Rちゃんちはお金があるからカエルヨ」というのです。すかさず母が「あ〜、でもRちゃんちはアパートに住んでいるから、そういうお部屋では犬とか飼えないんだよ」と答えにならないような発言。するとオチビたちは妙に納得?安心?した様子で「ソウナンダ〜、Rちゃんちはオカネがイッパイあるけど、いぬはカエナイ」とぶつぶつイイながら、パパに報告しに行ってました。パパは「???」 とにかく、これから子供の前でも心した言動をとらねば、としみじみ思うこのごろなのです。

もう一つ、新入園児の面接と聞いて、昨年からもう1年がたつんだと実感。この子たちの面接の日、わたしはどうしても抜けられない研修で、2人をパパに任せた。夜、仕事から戻って様子をきくと、チーが面接の最初、イスに座った拍子にずり落ち、机にあごをぶつけ、最後まで泣いて終わった、その横でマーが一人受け答えをがんばった、とのこと、パパもどっと疲れた様子だった。母親がいれば少しは違ったかと自分を責めたっけ。
 「ねえ、チーチャン、パパとマーちゃんと3人で幼稚園いった時のこと覚えてる?」と聞くと「ウン、チーチャン、いたくてずうっとナイテタ」とちゃ〜んと覚えていたのでびっくり。記憶力も馬鹿にできないオチビたちである。