甘いのだ

 幼稚園の役員をやるようになって、お母さん方と接する機会が増え、会合の帰りにランチをしたり、おしゃべりをしたりと、なかなか楽しい。話の中で、高齢だと思っていた自分と同年代のお母さんがいるのも知ってうれしくなり(といってもそのお母さんたちは2子、3子だけどね)話が盛り上がる。
 学校と家を往復していたころは、保育園だったし、保育園のお母さん方と話をする時間なんてまったくなく、同年代の子を持つ親の姿勢や、「他の家と比べて我が家はどうなんだろう」と子育てを省みる暇がなかった。というか、忙しさを理由に「自分たちのやり方で通すしかない」と思い込んでいた。
 で、今、お母さんたちと仲がよくなるにつれ、その家の育て方の方針なんかが垣間見えてきて・・・「ああ、我が家は子どもに甘すぎる」と反省しはじめている。
 まず、ものを買い与えすぎていること。大きなプレゼントは誕生日、クリスマスだけにしていたつもりなんだけれど、家の中におもちゃがあふれている。もちろん、姪からのお下がりや、いただきものもあるんだけれど。子どもの相手を十分にしてあげられないことが不憫で、でも、何よりもオチビたちがかわいくてついつい、喜ぶものを与えていた結果がこれなんだ。
 食生活。好き嫌いがけっこうある。食べず嫌いもある。おやつの与え方も甘いんだろうな。アイスが好きで、箱に10本入りとか、小さなアイスなんだけど、もう食べ始めているもんね。「アイスはセミが鳴いてから」と誰かが言っていたけれど、耳が痛い・・・。
 身の回りのこと。片づけにすぐにとりかかれなかったり、やりっぱなしで散らかったままだったりする。パパに「捨てるぞ!」と脅かされて慌てて片付けはじめることも。これは母の私が苦手なことだから仕方がないか。これからは母自ら環境整備に努めます。
 こうやっていろいろと考えはじめると、なんだか自信喪失。私がこんなに近くにいつもいてやれるのだから、もう「物」に頼るのはやめよう。これからは新しいおもちゃがなくても十分楽しめる遊びを見つけることにしよう。疲れて帰ってくる主人のことばかりを思って、献立を考えていたけれど、子どものメニューも見直さなくちゃだめだよね。ため息・・・。
 かなり落ち込んだから「じゃあ、今、子どもにしてあげていることで自信をもっていることは?」と逆に自分を奮い立たせてみた。そしたらありましたよ。「寝る前の読み聞かせ」です。これはもう習慣になっているから何もしないで寝るなんてオチビもわたしも「あり得な〜い!」今日も、寝る前に一緒に読んでいたら、チーが、「うちのママだけがやってくれるの、○ちゃんも、△ちゃんもご本読まないで寝るんだって」と言ってくれた。読み聞かせをしている家は他にもあると思うけれど、そう言ってもらうと何だかうれしいよね。続けてきてよかった。これだけはずうっと頑張ろう。
 「甘い」のを一気に辛くするのは無理だから、少しずつ塩を加えて慣らしていくとしましょうか。