パールくんが家の子になるまで物語 その3


 リキが死んでしばらくたってから双子の「犬を飼いた〜い」コールが始まりました。おばちゃんだけは大反対です。リキの介護が大変だったことと、もうあの悲しい思いをしたくない、させたくないという気持ちが強かったからです。犬一匹を家族にするには大変な労力とお金と時間が必要だということを何よりも知っていたからでした。でも、親の私としては「飼ってあげたい」という気持ちが強かったのです。どうして飼うことに意味や価値があるんだろう?みんなで考えてみました。
飼うことによってプラスになると思われること
?人間のほかにもこんなに気持ちが通じあえる生きものがいるということに気づく?(弱い者だけに)自分たちがしっかりと世話をしてあげなければいけない、命の重みが伝わる?犬と過ごす時間の中で、犬の気持ちを理解しようとする場面が多くなる?何かつらいことがあった時、犬が最後の理解者になってくれるかもしれない。(最後の逃げ場?笑)?「兄弟がほしい」といっていたので種類は違うが弟がわりにしてしまえ(爆) などなど
では、マイナスになるだろうと思われること、覚悟しなければならないこと
?いつかは必ず別れがくる、悲しい思いを避けては通れないこと?朝夕の散歩に始まり、大変な世話が20年は続くということ?犬の世話に時間がとられるということ?長生きさせるためにはお金がたくさんかかるということ?犬がいるので、今までのように泊まりの旅行には行けなくなること などなど
子どもたちにはあの有名な「犬の十戒」をみせました。ほかに、東京都衛生局生活環境部獣医衛生課から出されている「犬を飼うってステキですーか?」という冊子をプリントアウトし見せました。犬を飼うことの意義、飼う前に心がけなければならないことが大人にも子どもにもわかりやすく説明されていて大変参考になりました。
 
やはり「飼いたい!!」と言い張る双子でした。「それじゃあばあばを説得しよう」と『プロジェクトX 犬が我が家にやってくる〜ばあば説得作戦〜』が始まったのです。リキを失って8ヶ月が過ぎていました。ところがばあばは手強かった!